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2010年08月16日

夏のちょっと怖い心霊話

私、自慢じゃありませんが
全く霊感とかそういった類いの力はありません。

見た事もであったことも無いわけですが、
心霊系の話は大の苦手。まあグロ系もダメですけど。

たまにTVとかでやってる稲川さんの話とか
怖いもの見たさでついつい聞きたくなっちゃいますが
「怖い」と思った瞬間チャンネル変えてしまいます。

その昔、映画「リング」がTVでオンエアされたとき、
ついつい怖いもの見たさでちゃんと見てしまった事があって
かなり怖くて後悔した覚えがあります。

・・とまぁ、前置きが長いですが
そんな霊感はないけど怖いもの苦手な私が、
今までの人生で唯一体験した心霊的な怖いお話を書こうと思います。
夏休みだしね。

そういうの苦手な人はこの先読み進めないで下さいw

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事の発端で言えば、中学一年生の頃までさかのぼります。

それまで毎年のように夏休みになると叔母(母の妹)の家(都内の環七沿いのマンションでした)に
私、母、姉の三人で遊びに行って数日間滞在させて頂くのが習わしでした。

叔母の家には母方の祖母が一緒に住んいまして、
物静かなばあちゃんでしたが、よく面倒を見てもらいました。

しかし、祖母は、ある日買物の途中で転倒、足を骨折して入院したのをきっかけに寝たきりに。
2~3年は入院していました。

で、その祖母が私が中学一年の時に他界したわけです。

割と身近な、よく知る近親者の死、というのは初めてでした。

お葬式が済むと、子供の私にはいつも通りの日常が戻ってきます。

私も確かに祖母が亡くなったのは悲しかったし、寂しいと思いましたが
一緒に暮らしていたわけではないうえに、徐々に弱っていく様をお見舞いする度に見ていたので
そこまでの落胆というか、ショックは感じませんでした。


それからしばらく普通に生活、普通の日常だったのですが・・・


ほどなくして、寝ていると、なぜか金縛りによく合うようになりました。
といっても金縛りは脳だけ覚醒した状態。
中学一年頃の成長期には結構ある事・・なんて聞いていたので
確かにちょっと怖いと思っていたのですがあまり気に留めていませんでした。

全身に気合いを入れると解けるし。


で、そんな事が続いてしばらくたったある日。

就寝中に目が覚め金縛りに。
あ~またか、なんて思って気合いを入れて起きるかどうしようか考えていると・・



枕元、仰向けに寝ていたので、頭の上の方、数メートルくらいの距離感の所から

「樹崇・・」(私の名前です)と呼ぶ声がしました。

でも、当時私が寝ていた部屋は4畳半の小さな部屋で
頭の上に数メートルもスペースなんて無く、すぐ頭の上は押し入れ。


そしてその声にピンと来ました。
子供の頃からずっと聞いてきた声。亡くなった祖母の声です。

頭だけ覚醒して妙にハッキリしている所に、
物理的にはあり得ない位置から聞こえてくる私を呼ぶ声。

親しい祖母の声といえども、超常的な状態に流石に恐怖を感じました。
その状況に自分が起きているのか寝ているのかも疑い始めました。

が、徐々にその声が近づいてくるんです。すぐ頭の上まで。


そして次の瞬間、顔の両方の側面、耳~頬あたりに何かの感触が這い上がってきました。
丁度、頭の上から私の耳~頬あたりを手で持とうとしているカンジ。

コレはヤバいと流石に私も冷静でいられなくなり、なんとか金縛りを解いて
手を振り払おうとアセりますが金縛りが解けず動けません。

すると今度は顔を持つ手が頭上方向(押し入れがある方向)に向けて
私を引っ張り始めました。

徐々に体が引きずられはじめると、何となく「このままだとあっちに連れて行かれる」という
恐怖が頭をよぎりました。


コレは流石にマズい、死ぬかもと焦りを感じ、ありったけの力と声を込めて
「やめてくれー!!一緒には行けない!!」っと叫んでなんとか金縛りを解きました。


すぐに起き上がって振り返りましたが何かがいるわけも無く。
あれ?夢だったのか?と思いつつも、妙に生々しく残る両頬の手の感触。

そして自分のいる位置が、大分布団から引っ張りだされた位置にいる事に気づいて
また怖くなりました。


でもそれ以来、金縛りも、そういった体験も今までありません。

これが私の唯一の心霊っぽい体験です。姿すら見れてないですけど。




そして先日、今度は一緒に暮らしてきた父方の祖父母が亡くなったとき、
ちょっと気付いた事があります。

「死」にたいしての感じ方が変わったんだなぁと。

母方の祖母が亡くなったとき、やはり近親者といえども一緒に暮らしていたわけではないので
ちょっと遠い存在だったわけです。
そして子供の私にとって「死」とは得体の知れない恐怖でした。

今度は歳取ってから父方の祖父母が亡くなると、
今度はずっと一緒に暮らしてきた身近な存在ということで
非常に悲しかったですが
遺体やお墓に対して恐怖心や拒絶感が全くありませんでした。


今思えば当時の事は深層心理の中で、祖母を奪っていった「死」に対する恐怖が
夢うつつな中で見せた夢だったのでは、と思うようになりました。

なによりあんなに優しかった祖母が、私を連れて行くとは考えにくいし、
亡くなる寸前は結構ボケちゃって私の名前がわかんなくなっちゃってたしね。

死んだ人に恐怖を感じるか感謝を感じるかは、結局その自分次第なのかもしれませんね。


いや~超長文、乱文失礼しました。
読んで下さった方、ありがとう。

書けてちょっとスッキリ。

最後に一応断っておきますが、
オカルトマニアとか、そういう方向の人間ではないのであしからず。