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2012年8月30日 宮城県石巻〜仙台

2012年8月30日。かねてから一度訪れて、自分の目で見てみたいと思っていた
被災地、宮城県石巻市に行ってまいりました。

行ったからといって何かできるわけでもないし、
ジャーナリズムの欠片も無い、ただの好奇心じゃないかといわれたら否定はできませんが
それでもずっとニュースで見るだけではなく、
自分の目で実際に見てみる必要がある気がしていました。


震災から約一年半が経過し、なんだか震災が終わった出来事のような風潮もあり、
だからこそ今行ってみたいなと思いました。

神奈川の自宅から宮城県の石巻までは片道約450Kmくらいでしょうか。

たまたま、というかそうなるべくしてそうなった、というか、
写真好きの友人のスケジュールが空いているという事だったので
予定を合わせて宿を予約し、車でひとっ走り被災地へ向かいました。

撮影機:Sony Cyber-Shot DSC-RX100

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石巻駅駅前

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駅付近でも未だ震災の影響で大きく傾いたままの電柱も数多くありました。

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続いて向かったのが「石ノ森萬画館」

ここはトヨタのCMでもおなじみの場所。


石ノ森萬画館自体はこのCMの時に比べて修復が進んできていますが、

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萬画館の周りはまだまだこんな状態の、生々しい場所が数多くあります。

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その一方で新しく建設が進んでいる建物も多いです。

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復興にむけて建設修復が進んでいる場所と
そのまま放置されている場所が明確に別れています。

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萬画館のある中州の脇には周辺のお店の臨時の仮説営業所ができていて、
ライダーさんやキカイダーさんが頑張ってました。


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萬画館のある中州へ渡る橋。橋もまだこんな状態。

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修復中の萬画館には当時(といっても僅か一年半前の事)の様子や
営業再開へ向けての意気込みが書いてありました。

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萬画館のある中州の奥には何かの施設跡が残ってました。津波の影響で激しく変形してます。

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かなりの高さまで津波の影響があった事が確認できます。

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自由の女神のモニュメントもかろうじて残ってます。

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何かがあった跡

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ボランティアへ対する感謝も随所に掲げられていました。



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一方で移動途中にこういった箇所はチラホラ見受けられます。

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続いて石巻港へ。石巻港は結構復興が進んでる感じがしましたが、
やはり中心部より少し奥へいくと瓦礫や被災した建物、土嚢等があります。


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対岸の工場を防波堤より撮影。元気に営業している様子が伺えます。

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港の奥で妙に人懐っこい子猫の兄弟に遭遇。
誰かにエサをもらってるのか人を見ても怖がらず寄ってきて、
しばらくすると兄弟同士で元気に遊びだし、私達の周りをかけずり回ってました。

おかげでホッコリ。

そしてそんな子猫をはるばる被災地までやってきて
写真を撮りまくるオッサン二人。異様な光景です。


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復興が進んでいる様子の石巻港でしたが、やはりここも
一歩奥へ入ると被災した当時のままの、生々しい光景が残っています。

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そんな建物の真正面では真新しい工場やビルの建設が進んでいます。
なんともミスマッチな光景です。

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被災した建物のすぐ裏手にはガレキの仮置き場が設置されていて、
おびただしい量のガレキが集められていました。



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そしてそこから国道240号を仙台方面へ走ると・・
少々目を疑ってしまうような、生々しい傷跡そのままの場所に出くわしました。

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この近辺はガレキを集められてるだけで、全くと行っていい程復興が進んでいない様子でした。

この場所の奥の内陸部にも小学校や民家、アパートなどの建物の数多くが、
写真の建物のように放置され、ゴーストタウンのような様相なんですが、
建物自体は結構新しいのに大破しているという異様な光景でした。

被災して故障、大破した車も行き場を失い仮設のがれき置き場に渦高く積まれていました。


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大津波でも残った堤防の壁画、その道の反対側には山のように積まれたガレキ。
この壁画はキレイに残っていましたが、その壁画の横を通っていた歩道はごっそりえぐられてました。
大破した車もかなりの広範囲の場所に仮置されてました。


この車や大破した建物で、多くの方が実際に命を落としたのかと思うと
なんとも言えない、胸の苦しみを覚えます。

この場所に来るまで市内や港は結構瓦礫もかたずいていて、
震災も過去の物のように思えたのですが、一年半経ってもなお、
そうではないという事を目の当たりにした気がしました。



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そして撮影を終え宿へ向かい、折角仙台に来たのだし、という事で
居酒屋で牛タンなどを頂きました。

そしてホテルの目の前のファミマでミクさんを発見。
なんか少しほっとしました。

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部屋に戻ってMacBookAirで撮った写真やGPSログ、メールをチェック

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なんだか無性に缶コーヒーを飲みたくなってホテルの自販機コーナーへ。
そしてFIREを一本

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私の泊まった部屋からは仙台大観音が見えました。しかしでかいね。


そんなこんなで就寝。
なんとも濃ゆい一日となりました。


こんな事で何かできたなんて思いませんが、
とにかく一度訪れたいと思っていた願いは達成できました。
ただコレで終わってはいけないなぁとも改めて痛感した思いです。

原発の問題等、まだまだ収束しない問題も数多くありますが、
復興もまだまだ進んでいません。

とくに何も調べずに現地におもむいたんですが、
それでも復興への道のりの険しさやもどかしさ等を
ほんの一部だけ肌で感じることができたかと思います。


復興は長期戦。まだまだ私達も頑張っていかないといけないようです。



今日はいつにもまして長々書いちゃってスミマセン。
読んでくれた方、ありがとう。